« 怪獣 | トップページ | スサノオ遊学2 »

2007年7月30日 (月)

スサノオ遊学1

さて今回はデモクリトス的断定はせず、エピクロス的可能性として、持てる知識をフル活用して好きなだけ空想の羽を伸ばしてみようと思う。
スサノオ。古事記では須佐之男命、日本書紀では素戔嗚尊と書く。その神話はあまりにも有名である。
神話はまずはスサノオを荒ぶる神・王権に反逆する神として描く。父イザナギのもとから母イザナミのもとへ走り、姉であり最高神であるアマテラスに対して死んだ馬を投げつけたり田畑や神殿を荒らしたりした。このときアマテラスは象徴的に死んだとする説さえある。
ここで感じられるのが、イザナギーアマテラスというインサイトの正統な王統と、イザナミ―スサノオというアウトサイドな異端の王統である。
イザナミはイザナギとの子である火の神カグツチを生んでしまったため、死んで黄泉の国へ去った神である。僕はここで母系制から父系制への革命を感じた。
原始社会はもともと母系制であり、だからこそユングの言うグレートマザーのような女神信仰が生まれたのだが、まさにこのイザナミはグレートマザー・大地母神であった。
しかし父系制となると大地信仰から天上信仰へ、となる。だからイザナギを継いだアマテラスが天界高天原の最高神に、イザナミを継いだスサノオは地に落とされることになる。
さて、さらに話を脱線させよう。五木寛之の『戒厳令の夜』のなかに変性女子・変性男子という言葉が出てきたのを覚えている。主人公たちは古代社会の首長に会うためにその掟にのっとって女装・男装したという話だった。
大本教という昭和の宗教の『玉鏡』という本には、変性女子・変性男子は仏教語で、変性女子は男体女霊、要は体が男で魂が女というやつで、変性男子とは女体男霊、体が女で魂が男というやつらしい。そしてこれを書いた大本教の出口王仁三郎という奇人は自らを変性女子とし、大本教の開祖の出口ナオという巫女を変性男子としている。
これを思うと、天父イザナギのスピリットを受け継いだアマテラスを変性男子、地母イザナミのスピリットを受け継いだスサノオを変性女子とできるかもしれない。ちなみに王仁三郎は自らをスサノオに比した奇行でも有名である。
では話を元に戻す。アマテラスはスサノオの横暴により、ついに有名な天の岩戸に籠もることになる。おかげで世界から太陽が失せたとかいうやつだ。しかし諸神の活躍でアマテラスが復帰すると、神々は協議して元凶であるスサノオを地上へ追放することにしたのだ。

« 怪獣 | トップページ | スサノオ遊学2 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/85610/7328063

この記事へのトラックバック一覧です: スサノオ遊学1:

« 怪獣 | トップページ | スサノオ遊学2 »