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2007年8月22日 (水)

アルス・マグナ

アートは、もとはアルスと言った。ラテン語である。それはギリシャ語のテクネーから来ている。
テクネーはテクニックの語源だとすぐに推測出来るが、つまり元々は技術という意味であった。
アルスには自然の配置という意味もあり、つまり自然への技術の意であった。
自然への技術、これにはあらゆる意味を含むはずである。 知識、神学、労働、芸術、科学、哲学、言語、魔術、生物、鉱物…あらゆる知が、そこには充満している。大いなる自然の術、アルス・マグナとはすなわち宇宙の言語への壮大な錬金術であった。
古今東西、この術を会得しようとした賢者たちが存在する。アリストテレス、フランシス・ベーコン、デカルト、ライプニッツ、ディドロ、空海…それは一へと収斂してゆくイデアの国に見えるが、多へ拡散してゆく華厳の道でもあった。
一から多へ、多から一へ。大日如来は宇宙に充満し、曼茶羅は1から∞へと光速で駆け抜ける。
阿字から広がる無限の詩、夢幻の音楽。月の声が波となって地球にバウンドする。
アナキズムは“それ”に回帰しようとし、ダダイズムは“それ”の乳を飲もうとし、シュールレアリスムは“それ”を呑み込もうとしたダイナミズムであった。
もちろん容易に神秘主義とも結び付き、アカシック・レコードを生んだ。ついでにカリオストロ伯爵のようなのも産んだ。
東洋ではそれを虚空蔵と呼び、空海はそれごと口の中に入れてしまうという荒行をした。
アルスはマルスを超え、僕らを衛星にし続ける。

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